読書ノート

札幌在住の26歳。読書が好きで読書感想ブログをちまちま書いています。特に推理小説が好きですが、どんなジャンルの本でも読むように心がけています。おすすめの本は通年募集中です。

古都ロンドンを眺める。サラ・ウォーターズ著「荊の城」を読んで。(書評)

こんにちは。

今回はサラ・ウォーターズの「荊の城」(創元推理文庫)を読みました。

 

僕の好きなレーベル、東京創元社創元推理文庫。好きだという割にはまだまだ読めていない小説がたくさんあります。

すこしずつではありますが、読み進めていきますよ。

 

 

 (以下Amazon 内容紹介より引用)

19世紀半ばのロンドン。17歳になる孤児スウは、下町の故買屋の家に暮らしていた。ある冬の晩、彼女のもとに顔見知りの詐欺師がやってくる。さる貴族の息子というふれこみで、〈紳士〉とあだ名されている、以前スウの掏摸の腕前を借りにきたこともあった男だ。彼はスウにある計画を持ちかける。とある令嬢をたぶらかして結婚し、その巨額の財産をそっくりいただこうというのだ。スウの役割は、令嬢の新しい侍女。スウはためらいながらも、話にのることにするのだが……。


*第1位「このミステリーがすごい! 2005年版」海外編ベスト10
*第1位『IN★POCKET』文庫翻訳ミステリーベスト10/総合部門・作家部門・評論家部門
*第2位「週刊文春」2004年ミステリーベスト10/海外部門
*第8位『ミステリが読みたい!2011年版』ゼロ年代ミステリベスト・ランキング海外篇

 

「スウ」と「モード」という二人の少女が数奇な運命に翻弄されながらも生き続ける姿、19世紀のロンドンの姿が目に浮かぶような情景描写、登場人物の重いながらも軽妙洒脱なやり取り。原作者と翻訳者の手のひらの上で転がされているように、何もかもが面白く興味深く、明日も仕事であることを忘れて、寝食を忘れて一気読みしてしまいました。

ミステリでありながらもミステリの枠だけでは収まらない作品でありました。作者のウォーターズはレズビアンであることを公言しており、本作品においてもスウとモードのレズビアン的なやり取りが随所にちりばめられていますが、それが単に淫らではなく耽美なものとして書かれているのは、小説における重要なファクターであることと著者の筆力のたまものだと思います。

また、「クリスマス・キャロル」「二都物語」「大いなる遺産」などで知られるチャールズ・ディケンズの生きた時代になぞらえて、ゆかりの地がオマージュとして書かれている点も見逃せないですね。コリンズ、ドイル、チェスタトンも携えて、古都ロンドンを味わう旅にでたくなります。

 

クリスマス・キャロル (新潮文庫)

クリスマス・キャロル (新潮文庫)

 

 

ちなみに原題は"Fingersmith"。直訳すると指の鍛冶屋すなわち「掏摸」で、これはスウの泥棒稼業や手先が器用なことを示しているのだと思いますが、タイトルの意味はそれだけではなく、手先が器用な人、という意味から、女性のマスターベーションや女性同士のセックスの隠喩であるといわれています。スウとモードの秘め事はレズビアンの作者にとっても一つの主張であったのでしょう。

日本での刊行名は「荊の城」。モードの住むブライア城の直訳ではありますが、「掏摸」では内容が不明確かつ隠喩が伝わらない点や当時の日本社会においてレズビアンを想像させるタイトルでは小説の表面だけを触られてしまう点を懸念したのでしょうか。「荊の城」は雁字搦めになった主人公(モードだけではなくスウも)の状態や世間とは隔絶された情景描写が感じられる良いタイトルだと思いました。「茨の城」じゃあ、コシヒカリになってしまいますからね。

 

題名から結末は見えていても面白い、何度も読み返したくなる本でした。

 

ではでは。

 

 

 

--------------------------------------

読んだ本の管理には「読書管理ビブリア」を使っています。 

biblia-app.tumblr.com

 

Drop'sのライブに行ってきました。

こんにちは。

1月8日に開催されたDrop’sの札幌ワンマンライブ "Sweet Journey Blues"に行ってきました。

 

f:id:masahirom0504:20170113101423j:plain

 (http://drops-official.comより引用)

 

(以下、公式サイトBiographyより引用)

Drop's are......

札幌在住, 女子5 人のロックバンド。 2009 年、同じ高校に入学し偶然出会った、中野ミホ(Vo&G)、荒谷朋美(G)、小田満美子(B)、石橋わか乃(Key)、奥山レイカ(Dr)の5 人でDrop's を結成。
高校2 年生の夏休みに初めて作ったオリジナル楽曲『泥んこベイビー』で挑んだ高校生バンドコンテストでグランプリ獲得。


2012 年7 月に北海道の夏フェス「JOIN ALIVE」への初出演。

2013 年9 月4日には「太陽」をリード曲に据えた、Drop's 初のフルアルバム『DAWN SIGNALS』をリリース。
2014 年3 月には『DAWN SIGNALS』が[第6回CD SHOP 大賞2014"北海道ブロック賞"]を受賞。
2014 年5 月、1st EP「コール・ミー」、7 月には2nd フルアルバム「HELLO」をリリース。
2014 年8 月全国ツアー"Drop' s「HELLO」TOUR 2014"(全9 公演)を開催、大阪・東京(SOLD OUT)・札幌(SOLD OUT)はワンマン公演。
2015 年4 月には3rd EP「未来」をリリース。7月には3rd フルアルバム「WINDOW」をリリースし、"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015""RISING SUN ROCKFESTIVAL 2015 in EZO"への出演も果たす。9 月、Drop's ONEMAN TOUR 2015 「View from WINDOW」開催。 2016 年春公開の話題映画『無伴奏』、初夏公開の映画「月光」の2 作の主題歌を担当。3 月にワンマンツアー「Drop's 2016 TOUR MARCH WITH ME」4 月"ARABAKIROCK FEST.16"への出演、「ミュージック・ジャケット大賞 2016」にて 3rdFULL ALBUM「WINDOW」が準大賞を受賞! 5 月25 日 4th FULL ALBUM「DONUT」をリリース。

2017年1月8日、Drop's ONEMAN LIVE「SWEET JOURNEY BLUES」を開催。

 

今回のライブでDrの奥山レイカが左腕の痛みや痺れ等により脱退すること、また活動の拠点を札幌から東京に移すことが決まっており、"Sweet Journey Blues"はその脱退前・上京前の最後のライブとなりました。

cube gardenで17時からのスタート。ちょっと早いスタート時間で、旅立ちのライブでもあったためか、一般受付のほかゲスト受付が。彼女たちの友人やご家族もお呼びしてたんじゃないかなぁ。

会場にはたくさんの人が。以前藤原さくらさんのライブでcube gardenに行ったときは前方シッティングだったので、少人数にしぼったライブという感じでしたが、スタンディングだと300人弱ぐらい入る箱なのでしょうか、満員御礼という感じでした。

 

Drop'sはバンドでの活動のほか、Vo.中野ミホ単独でのステージ出演も多く、そのブルースに合うスモーキーな歌声は同年代だけではなく幅広い世代を魅了するに間違いありません。そして歌声を支えるバンドメンバーは、ブルースだけではなく、等身大の青春ロックや昭和歌謡の様な多様な曲調をバランスよく奏でており、バンド全体の実力は折り紙つきです。

 

今回もライブトークはほとんどありません。Vo.中野が口下手、シャイなところもあって、「こんばんは、ドロップスです、どうぞよろしく」のあいさつ以外は2時間ぶっ通しで歌い続け、引き続ける圧巻のパフォーマンスでした。20曲以上うたったんじゃないでしょうか。「かもめのBaby」「ダンス・ダンス・ブラックホール「太陽」「アイスクリーム・シアター」「コール・ミー」「さらば青春」「未来」「十二月」「ドーナツ」「どこかへ」etc...

ほぼ息継ぎだけで2時間を歌い切ったあと、このライブで脱退するDr.奥山からのメッセージもたった一言だけ。去り際までかっこいい。

 

言葉で多くは語らないDrop'sの東京での活躍を期待してます。

いつまでも口下手であれ。

 

-----------------------------

Drop'sの公式サイトはこちら。

drops-official.com

ゾーイ・ヘラー「あるスキャンダルについての覚え書き」(ランダムハウス講談社)を読みました。

こんにちは。

僕は今日が仕事始め、今年も一年健康に仕事をできるように頑張っていきたいと思っています。

 

今回はゾーイ・ヘラーさんの「あるスキャンダルについての覚え書き」(ランダムハウス講談社)を読みました。

 

あるスキャンダルについての覚え書き

あるスキャンダルについての覚え書き

 

 (以下Amazon 内容紹介より引用)

2003年6月にイギリスで出版され、同年のブッカー賞の最終候補作になった小説です。夫も子どももいる40代の美しい陶芸教師と、教え子の15歳の少年とのスキャンダルの真相を綴るという設定で、実際にあった事件にヒントを得ています。しかし、本書の醍醐味は実はまったく別のところにあります。小説は、美しい女教師シバが赴任してきたときからその一挙手一頭足をじっとみてきた60代の女教師、バーバラの手記というかたちで綴られます。最大の読みどころは、シバとバーバラ、とくにバーバラの内奥を浮かび上がらせる作者の筆力です。年齢も、生まれ育った環境も、容貌の美醜も、すべてが自分とは異なるシバが、教え子とのスキャンダルによって家族からも地域社会からも糾弾され、打ちのめされていく様子を、バーバラはなんともいえない語り口で書きつづっていきます。傍目には、バーバラはシバの擁護者でありながら、人間の有り様とはそれほど単純ではないということが、じわじわと読む者に突きつけられてくるのです。

 

 内容紹介にも記載されている通り、2003年に刊行され、同年のブッカー賞候補となりました。惜しくも「ヴァーノン・ゴッド・リトル 死をめぐる21世紀の喜劇」(都甲幸治訳)に受賞を譲ってしまいましたが、2006年に映画化されたりと大きな話題を呼んだ著作です。

 というのも、本作品は、1997年にアメリカで実際に発生したメアリー・ケイ・ルトーノー事件として話題となった事件をベースとして書かれています。もちろん事件とは内容を改編しており、小説としてはフィクションになってます。

 

 

 小説は題名の「覚え書き」(原題:Notes on a Scandal)のとおり、主人公シバの様子を自称親友のバーバラが個人的な手記としてまとめている、という体裁をとっています。実際の事件では、主人公の夫が主人公の不倫相手である未成年の少年とやり取りした手紙を発見したことから内情が発覚するため、このバーバラはオリジナルのキャラクターだと思われます。

 本作の面白いところは、まさにこのバーバラの手記がそのまま刊行されているという体裁をとっているところにあり、その記載が客観的事実に基づいて記載されているものというよりは、孤独な老人(というには若いかもしれませんが)であるバーバラの主観的な判断で書かれており、時折見えるバーバラの傲慢さもシバや他の人に転嫁することであくまでも「私はこんなに寂しいのに、あなたはわかってくれない。わかっているなんてそんな投げやりに言わないでほしいの」と傍観者でありながら自己擁護に徹する内情が垣間見えます。後半の取り消し線が加えられた文章は、あからさまではあるもののそのバーバラの自分勝手な心情をより印象付けるものになっています。

 

 また、実際の事件では性的な関係を持った少年との間に女児を儲け、児童レイプ罪で懲役7年5か月の求刑、その後少年が擁護する主張をしたことや世間が同情したことから、少年に合わないことを条件に6か月の求刑を受けました。仮釈放後、同じ少年と再び性交渉を行っているところを警察に目撃され再逮捕されましたが、出所後、成年となった少年と最終的に結婚しました。つまり彼女は、二度児童レイプ罪で逮捕されるもその少年と結婚して幸せに暮らしています。形式的には児童レイプであったかもしれませんが、彼らにとっては禁じられた愛だったのかもしれません。

 一方で小説では、彼女が未成年と性交渉を行ったことが発覚してマスコミなどの糾弾からバーバラとシバが雲隠れするところで終わっています。もちろんこれもバーバラの手記によるところであり、彼女が職場の同僚にシバの不倫をたきつけ、シバに手記を見られて絶縁状態となったものの和解した、との記載そしてこの終わり方は彼女の理想だったのかもしれません。言及はされていませんが、バーバラはシバに対して職場の同僚以上の感情を持っていた、レズビアンだったのかもしれません。先述した斜線部以降の記載は、小説上の事実とすら異なっているのかもしれませんね。

 

 去年、何かと話題となった不倫問題ですが、あそこまで反響が大きかったのもマスコミがたきつけたせいかもしれません。今では当時と違ってSNSも火付け役に加わっていますが。

 

かもしれません、ばっかりでしたが、今回はこれで。

 

 

--------------------------------------

読んだ本の管理には「読書管理ビブリア」を使っています。 

biblia-app.tumblr.com

 

アンデシュ・ルースルンド「熊と踊れ」(早川書房)を読みました。

さてさて今年も自分のペースで本を読み、更新していけるように頑張ります。

 

今回は、アンデシュ・ルースルンドとステファン・トゥンベリの共作「熊と踊れ」(早川書房)を読みました。

 

 

熊と踊れ(上)(ハヤカワ・ミステリ文庫)

熊と踊れ(上)(ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

(以下Amazon 内容紹介より引用) 

【ハヤカワ・ミステリ文庫創刊40周年記念作品】凶暴な父によって崩壊した家庭で育ったレオ、フェリックス、ヴィンセントの三人兄弟。独立した彼らは、軍の倉庫からひそかに大量の銃器を入手する。その目的とは史上例のない銀行強盗計画を決行することだった――。連続する容赦無い襲撃。市警のブロンクス警部は、事件解決に執念を燃やすが……。はたして勝つのは兄弟か、警察か。スウェーデンを震撼させた実際の事件をモデルにした迫真の傑作。最高熱度の北欧ミステリ。

 

この作品は、ミステリと書かれているものの、どちらかというとサスペンスドラマのテイストが強い小説という感じでした。実際の事件をもとに書かれているので、一つ一つの描写が細かかったり、どうしてここまで兄弟の人間描写が描けるのか不思議だなぁ、なんて思ったり、刑務所で詳細な取材をしたのかなぁ、などと考えたりもし、単なる小説の枠を超えた小説でした。その辺やあとがきも含めると、広い意味のミステリなのかなぁ。

 

 

実はこの事件聞いたことありまして、というのも昔、世界仰天ニュースだかでやっていたような、そしてそれをリアルタイムで見ていたような気が……。

 

 

華麗なる銀行強盗の手口、兄弟のやり取り、親子の確執、犯罪の成功への自惚れ、警察の執念などが丁寧に書かれているので、1200ページ近くありかなり分厚いですが、どんどんめくりたくなるぐらいテンポよく読み進めることができるはずです。

 

 

そしてなによりタイトルがいいですよね。熊と踊れ。原作もBJÖRNDANSENなので、原作通りの翻訳ですね。作中で上級生に殴られたレオが父親からケンカの仕方を習います。

「お前は相手の鼻を殴った。そいつが前かがみになった。そうしたら、あとはそいつが立ち上がれなくなるまで、ひたすら殴りつづけろ。敵が何人だろうと、おまえは負けない。相手がひとりでも、ふたりでも、三人でも関係ない。これはな……熊のダンだ、レオ。いちばんでかい熊を狙って、そいつの鼻面を殴ってやれば、ほかの連中はみんな逃げ出す。ステップを踏んで、殴る。ステップを踏んで、殴る!そいつのまわりでステップを踏んで、パンチを命中させる。たいしたパンチに見えなくても、何度もやられれば相手は疲れてくる。混乱して、不安になってくる。そこにお前がまた次の一撃を食らわせる。ちゃんとステップを踏んで、ちゃんとパンチを命中させれば、お前は熊にだって勝てる!」

 

このケンカ手法が銀行強盗にも通じるということなのかなぁ、と。大したパンチに見えなくても何度も何度もやって混乱させる。そこで次の一撃を加える。油断はしない。リスクは適切にコントロールするんだ。しかし大胆に攻撃する。奪って奪って奪いまくれ。そうすれば警察だって出し抜くことはできるさ。抜かりはない。そんな感じでしょうかね。面白かったです。

 

 

北欧ミステリといえば、スティーグ・ラーソンの「ミレニアム」シリーズやレナ・コバプールの「スーツケースの中の少年」なんかもありますが、こちらも同様に北欧ミステリの傑作としていいのではないかと思っております。 

 

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

スーツケースの中の少年 (講談社文庫)

スーツケースの中の少年 (講談社文庫)

 

 

それでは。

 

 

--------------------------------------

読んだ本の管理には「読書管理ビブリア」を使っています。 

biblia-app.tumblr.com

 

 

冬のニセコの魅力とおすすめカフェ

あけましておめでとうございます。

といっても、もう1月も中旬に差し掛かろうとしていますね。

 

 

年明けからニセコに滞在しており、PCに向かうのは久しぶりです。

毎年スノボをするたニセコに行くのですが、行くたびに最高のスキーリゾートだなぁ、と思います。

f:id:masahirom0504:20170109172136j:plain

 

 

目次

 

 

 ニセコの概要

スノースポーツの聖地としてのニセコは北海道の西部、北海道虻田郡に属するニセコ町および隣接する倶知安町の一部にまたがるニセコ連峰のうちニセコアンヌプリを中心とした周辺地域一体を指すことが多いです。ニセコアンヌプリ(標高1,308m)には、山のおおよそ半分を覆う4つのスキー場(ニセコアンヌプリ国際スキー場、ニセコビレッジ(ニセコ山スキー場)、ニセコマウンテンリゾートのグラン・ヒラフ、およびHANAZONOエリア)が存在しており、これらスキー場がニセコユナイテッドとして一大スノーリゾートを形成しています。

www.niseko.ne.jp

 

 ニセコの魅力

 ニセコにくる外国人観光客は年々増加しており、また以下の記事の通り、人口・地価も上昇しており、ここは日本なのか海外なのかわからないぐらい外国人であふれかえっています。

www.bloomberg.co.jp

 もともとは日本人向けのスキー場として栄えていたニセコですが、バブル崩壊のあとスキー人口の減少により他のリゾート施設同様に経営が難しくなっていきました。その後、インバウンド需要に目を向け、オーストラリア資本の導入により再建が図られます。オーストラリアの方々からするとニセコの雪質は最高で、また時差が殆どなく季節が逆転するため避暑には最適だったのかもしれませんね。

 外国資本の利用により発展しているニセコ。日本に居ながらにして、海外のような体験ができる。ニセコの一つ目の魅力といえば、そこでしょう。ニセコユナイテッドのメインストリートであるヒラフ坂を歩けば英語の看板や外国人スタッフのお店やパブが立ち並んでいます。坂や通りに名前がついているのも海外っぽいですね。少し車を走らせれば、コンドミニアムやコテージ、ペンションなどが立ち並んでいてとってもおしゃれです。客層がオーストラリアや欧米、香港が多いというのもまた賑やかだけど騒がしすぎない理由の一つだと思います。(トマムは中国人観光客が多く、ホテルも大混雑しているので、日本人もニセコに流れてきている印象はあります。)

 二つ目はやはり雪質でしょうか。日本の中でも最高の雪質でニセコで滑っただけでうまくなったような気がしてしまいます(笑) ニセコユナイテッドの中でも最もコースが広く、ナイターでもかなりの長さを滑ることができるグラン・ヒラフもおすすめですが、個人的には通常の滑走はもちろん森の中をすり抜けながら滑ることができたりギミックに富んでいる、ニセコアンヌプリ国際スキー場が一押しです。

https://www.instagram.com/p/BO_li1hABOG/

 

 また風が穏やかで降雪がないなど条件がそろえば、リフトを降りたあと山を歩いて登ることでニセコアンヌプリの頂上へと行くことができ、ニセコアンヌプリの裏側や蝦夷富士(北海道の富士山)と呼ばれる羊蹄山の全景を見ることができます。(リフトから頂上までの間の区間はスキー場管理区域外で自己責任となるのでお気を付けください。)

f:id:masahirom0504:20170109171949j:plain

 

なかなか頂上から滑り降りることのできるスキー場というのも珍しいですよね。

https://www.instagram.com/p/BO81BB7ANGN/

 こんな写真を撮ることもできます(笑)

 

 そして3つ目の魅力は、札幌からの近さでしょうか。ニセコに限らず、ルスツやトマム、キロロなど北海道のスノーリゾートはおおむね100㎞圏内にあって2時間程度で滑りに行くことができます。道外からでも、新千歳空港からバス等で直接リゾートまで行くことができます。(なのであまり夜行バスというものはありません。)

 そんなに近いのですが、意外と道民はスキーやスノーボードをするために旅行に行く人は多くありません。基本寒がりで家から出たくありませんからね(笑) それもあってか、本州のスキー場と比べるとコースが多く広いわりにスキーヤーやボーダーは少なく練習にも最適、リフトもそこまで並ばなくてよい、といいこと尽くしです。

 初心者から玄人まで楽しめるニセコ、最高ですよ!

 

 おまけ ニセコ周辺のカフェ3選

ニセコはスノーリゾートしても有名ですが、余暇を過ごすという流れからコーヒーショップもたくさんあります。私がいったところ(そして行きたかったけど行けなかったところ)としてお勧めするカフェをご紹介します。

 

 1. moutain kiosk coffee

ヒラフ坂の根もと、スキーロッジのすぐ隣にある期間限定のコーヒースタンドです。バリスタさんが丁寧に入れてくれたコーヒーは、スノースポーツで冷えた体を温めてくれます。

https://www.instagram.com/p/BO1qRXQAJC0/

 天気が良ければ、窓から羊蹄山を見ることもできますよ!

 

retty.me

 

2. 喫茶東屋

グランヒラフから車を走らせ20分ぐらい、倶知安町の市街にある喫茶東屋(あずまや)。mountain kiosk coffeeの姉妹店なので、東屋=kioskです。店内は広いわりに座席にゆとりを設けているため、ゆったりとした時間を過ごすことができそうです。

https://www.instagram.com/p/BO4BoONAqvJ/

moutaion kiosk coffeeと同様に、SIMONELLIのAurelia2で丁寧に淹れられたカフェラテなどで、ほっと一息つくのはいかがでしょうか。

www.azmaya.co

 

3. greensaso

 最後は行きたかったけど、行けなかったカフェ、greensaso(グリーン茶草)。2016年1月にオープンしたお店は、カナダ人の奥さんを含むご家族で経営しており、雪原を見ながら抹茶や日本茶などと和食器などを楽しむことができるようです。

 本当に目と鼻の先のペンションに泊まっていたのですが、開店時間が12:00~17:30と都合がつけず、今回は断念。次回はいけるといいですね。

 

http://greensaso.com/

 

 おわりに

 

ニセコ絶対楽しいので、是非行ってみてください!!