読書ノート

札幌在住の26歳。読書が好きで読書感想ブログをちまちま書いています。特に推理小説が好きですが、どんなジャンルの本でも読むように心がけています。おすすめの本は通年募集中です。

【読書記録】2017年4月の読書数は24冊でした。

今日で4月も終わりですね。

今月は、仕事が忙しく、労基署にお世話になりそうでならないぐらいには働いていたような気がします。

 

毎日終電で帰るような日々も続く中で、仕事の昼休みなどなんとか時間を見つけてコツコツよみ、今月も24冊を読むことができました。よかった。

 

ただ仕事のストレスで小説を爆買いした結果、読んだ量よりも買った量のほうが圧倒的に多く、どんどん積読がたまっていきます。

今月だけで100冊は買っちゃったんじゃないかな…。ヘミングウェイとか、坂口安吾とか、浅田次郎とか、橘玲とか。

 

今、この文章を書いている僕の真後ろに、その積読たちが堆くいまかいまかと出番を待っている状況です。倒れてきたらどうしましょう。

 

そうそう、今月はこんな面白い本も買いました。

 

世界文学大図鑑

世界文学大図鑑

 

 

ずばり「世界文学大図鑑」の名前の通り、サセックス大学の文学部の講師の主導のもと、日本を含めた古今東西の名作文学が、図解による解説も含めて、350ページにこれでもかというぐらい記載されています。

税抜き4,200円。決して安くない金額ですが、出会って即決で買ってしまいました。笑

本読みの助けになりそうな一冊です。

 

さて、今月の読書報告をば。

 

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今月は24冊読み、2017年累計で現在126冊読んでいます。

 

そして今月読んだ本の内訳はこちら。

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東京創元社と宝島社オンパレードです。

推理小説好きなのが一発でばれるラインナップ。

 

僕自身もYOSAKOIソーラン祭りの運営をしていたのですが、踊り子の目線からYOSAKOIソーラン祭りが描かれた田丸久深さんの「YOSAKOIソーラン娘 札幌が踊る夏」や又吉直樹さんがおすすめしていた中華系アメリカ人のケン・リュウさんのSF短編集①「神の動物園」などがこの中では異色でしょうか。

 

YOSAKOIソーラン娘 札幌が踊る夏 (宝島社文庫)

YOSAKOIソーラン娘 札幌が踊る夏 (宝島社文庫)

 

 

 

紙の動物園 (ケン・リュウ短篇傑作集1)

紙の動物園 (ケン・リュウ短篇傑作集1)

 

 

月村了衛さんの「追想の探偵」は70年代特撮をテーマにした人探しミステリ(というよりは人情ストーリー?)でしたが、特撮の時代を全く知らない僕でも楽しめたのでお勧めですよ!

 

追想の探偵

追想の探偵

 

 

 

そんなところで5月も忙しい日々が続きます。

ゴールデンウィークも毎日出勤で、国民の祝日なんてあったもんじゃありませんが、来月もたくさん読めるといいな~思っています。

 

それではこの辺で。

 

 

 

ぼくのりりっくのぼうよみのすあげのべたぼめ

ぼくのりりっくのぼうよみ、ワンマンツアーツアー2017、札幌@cubegardenに行ってきました!!

 

(ぼくのりりっくのぼうよみ公式Webページ(http://bokuriri.com/)より引用)

 

 

Drop's以来のライブブログですが、ビッケブランカきゃりーぱみゅぱみゅ住岡梨奈山崎あおい、Softly/Anlyなど、実はいろんな方のライブを見に行っていました。そして新年度最初のライブがぼくりり。

 

ぼくりり自体は、昨年のJoin Alive以来の二回目です!その時は一番前で見れたし、そのあとの公開ラジオ収録も目の前で見れたんですが(みんなで写真撮ったの懐かしい!)、今回は仕事が忙しく開始時間ぎりぎりに駆け込んだ(りりTシャツは着てたけど)ので、一番後ろからの観戦です。

 

チケットはSold out、会場内はかなりの混雑具合で、ライブ開始前のBGMなんてのは全く聞こえないぐらいの盛り上がりでした。まだはじまっていないのに。裏でぷよぷよとかやってそうで、ぼくりりおそるべし。

 

ぼくりりが出てきて騒ぎ出す観客を一瞥して、「お前ら全員バカばっか。」から始まったライブは2部構成で、セトリは確かこんな感じ。(あんまり覚えていない)

 

<第一部>

1.Black Bird

2.CITI

〜MC1〜

3.本能 (椎名林檎Cover)

4.sub/objective

5.Collapse

〜MC2〜

6.A prisoner in the glasses

7.Sunrise

 

<第二部>

8.Be Noble

9.shadow

10.在り処

11.予告編

12.対象a (anNina Cover)

13.Water boarding

14.Newspeak

15.noiseful world

16.liar

17.Noah's Ark

18.after that

 

第一部は陽気なぼくりりのフリートークを含めた通常のライブ、第二部はNoah’s Arkの世界観を踏まえたストーリー仕立ての少しシリアスなライブ、という構成になっていてアンコールはなしでした。

個人的には、アンコールありきのライブって微妙な気がするので、アンコール無しなのもよかったと思います。(アンコール用の曲リハとか変な感じするんで。笑)

 

Black Bird,CITIときて最初のMC。テーマは札幌に来て食べたもの、で話し始めたぼくりりですが、話に上がるのは「すあげ」のスープカレーのみ。

www.suage.info

 

前回北海道に来たときに食べてからファンになり、彼曰く、「食べた瞬間に、野菜などの育ってきた背景が普通の値段で食べられるところにびっくりした」らしい。

安いのにうまい野菜のメタ要素、ちょっとわかる気がします。

 

そのあとは椎名林檎さんの「本能」のカバー。曲調や歌詞もぼくりりのそれと似ているので、もはや自分の曲と化していました。

sub/objectiveの前奏で沸き立つ会場。Be Nobleで沸くと思っていたので少し意外でした。札幌。

 

2回目のMCで、札幌の食べ物の話の続きが始まります。次は何の話か楽しみにしていると、二条市場の話に。しかし、10秒ぐらいで二条市場の話がおわり、ふたたび「すあげ」の話に。笑

べたぼめである。すあげのテーマソングでも書いたほうがいいんじゃないの??

すあげの紹介でおざなりになりそうだったメンバー紹介も、一応やってMC終了。Sunriseはちょっと歌詞が飛んでしまったけど、終始楽しい流れで第一部終了。

 

 

うって変わって、第二部はぼくりりの静かなナレーションから幕が上がります。

natalie.mu

 

2nd AlbumのNoah's Arkは旧約聖書と現代の情報化社会の交差がテーマのストーリー仕立てになっている。(と思っている)

産み落とされた現実と不運、存在意義、アイデンティティ、自由意志の剥奪、言葉の定義、絶望、からっぽの世界、そして夜明けと色づいた世界、そういったアルバムの世界観を伝えるように、曲間にナレーションが響いていました。

 

予告編とWater boardingのあいだには、「ひぐらしのなく頃に 解」のエンディングになったanNinaさんの「対象a」のカバー。

 

罪があるのは諦めているから

罰があるのは求めすぎるから

何もかもが置き去りにされて

まわる まわりつづける

 

この歌詞の部分とか、存在意義を失った「予告編」から、それでも世界に抗えずまわりつづける「Water boarding」の間にはぴったりの様な気がしました。

 

ライブ終了後は余韻を楽しむお客さんでいっぱいでした。Join Aliveのときとは変わって人との対話を(うまく)楽しむようになったような気がしました。

楽しかったです。

 

3年ぐらいしたら、「歌うの飽きました、自分の伝えたいことはもう歌に十分詰め込んだので、もう歌出しません。っていったら違約金っていわれた、うける」と言い出すかもしれないので、お早めに。今年のRSRは要Checkです。

rsr.wess.co.jp

 

あと、すあげもごひいきに。笑

 

おわり。

 

 

【読書記録】2017年3月の読書数は38冊でした。

4月になりました。

仕事が猛烈に忙しくある季節が今年も近づきつつあります。

なので、先月は読み溜めしてました。

 

3月の読書数は38冊でした。

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今年は3か月たたずに100冊突破。結構異常なペースです。

ホント本を読む以外何にもできていないというか…。笑

 

今月読んだ本たちはこんな感じ

 

シリーズものだと初野晴さんの「ハルチカ」シリーズや青柳碧人さんの「浜村渚の計算ノート」シリーズ、そして星新一さんのショートショートシリーズでしょうか。

浅田次郎さんの中国史連作ものも少しずつ読み進めてますが、歴史ものは苦手なのでペース遅めです。もちろん、面白いので読み進められるのですが。

 

単作では、片桐はいりさんのカモメ食堂の北欧ロケエッセイ「わたしのマトカ」や最年少小説すばる新人賞を獲得した青羽悠さんの「星に願いを、そして手を。」、人気AV女優で小説家デビュー2作目の、紗倉まなさんの「凹凸」(最低は途中まで読んでいたものを今月読み切りました。)などが特筆するところでしょうか。どの作品もとても面白かったです。

 

 

4月はいったい何冊読めるのやら、、、という感じです。

今月もがんばりましょう!!

 

 

 

 

追記

 

本棚が足りず、たくさんの本が路頭に迷っております。

電子書籍もコミックと小説で千冊程度はありそう…。

本の整理、どうしたもんでしょうかね~。

 

 

今読みたい!ゴードン・マカルパイン「青鉛筆の女」(東京創元社)を読みました。(ネタバレ含む)

こんにちは。

 

今回はゴードン・マカルパインさんの「青鉛筆の女」(東京創元社)を読みました。

 

 

 

青鉛筆の女 (創元推理文庫)

青鉛筆の女 (創元推理文庫)

 

 (以下Amazon 内容紹介より引用)

2014年カリフォルニアで解体予定の家の屋根裏から発見された貴重品箱。なかには三つのものが入っていた。1945年にウィリアム・ソーン名義で発表された低俗なパルプ・スリラー。編集者からの手紙。そして、第二次大戦中に軍が支給した便箋――ところどころ泥や血で汚れている――に書かれた、おなじ著者による未刊のハードボイルド。反日感情が高まる米国で、作家デビューを望んだ日系青年と、担当編集者のあいだに何が起きたのか? 書籍、手紙、原稿で構成される凝りに凝った物語。エドガー賞候補作。/解説=村上貴史

 

 エドガー賞候補となった本作品の特徴は、内容紹介に記載されているように、①1945年にウィリアム・ソーン名義で発表された低俗なパルプ・スリラー、②編集者からの手紙、③第二次大戦中に軍が支給した便せんに書かれた同じ著者による未刊のハードボイルド、この3つに書かれた文章がかわるがわる登場する。

つまり、小説の体裁としては、2014年にこれらの①~③の書籍・手紙・原稿を発見した誰か(ここでは、マカルパイン氏とする)が、その書籍・手紙・原稿を横断しながら読み進めていった、そのような形に物語が進んでいく。

 

①の書籍、③の原稿とともに、物語の舞台は、1942年、日本がアメリカに真珠湾攻撃を仕掛けたその前後のアメリカ、カリフォルニアである。

①の書籍は、 -ウィリアム・ソーン名義で1945年に発刊された小説「オーキッドと秘密工作員」は、ー 朝鮮系アメリカ人ジミー・パークが主人公となり日本人スパイの女、オーキッドを追いかけた、サスペンス・スリラー小説で、オーキッドは逃がしたもののその片腕のファントムを仕留めたところまでが描かれている。それなりの売れ行きで(後記より)、続編の期待される終わり方であったが、その後続編は出なかった。

③の原稿には、日系アメリカ人の東洋美術史の非常勤講師であるサム・スミダが、映画館でフィルムが切れた途端3週間のタイムトラベルに巻き込まれ、その3週間の間に起きた真珠湾攻撃により日系アメリカ人の迫害に巻き込まれながらも、11か月前に殺された妻、キョーコの殺人事件の真相にせまっていく話が描かれている。

そして間に挟まる②の手紙には、タクミ・サトー(作家ウィリアム・ソーンの本名)とメトロポリタン・モダン・ミステリー社の敏腕女副編集長、マクシーン・ウェイクフィールドとのやり取りが描かれており、それは主に小説原稿(③はその姉妹編であるようである)に青鉛筆(編集者の必須品)でメスを入れ(②)、①の書籍へと変えていったやり取りが描かれている。

 

物語は読んでいくにつれて、①と③の小説が不思議に絡み合って行き、互いにリンクする形で物語が集結する。あっさりと終る物語に、僕も何の変哲もない、さらに言えばただのチープなミステリであるように感じられた。

しかし、それで終わるはずがない。その謎が、最後の10ぺージに表れている。

 

下記は、p273 ③の原稿の最終文より引用したものである。

意識を失う前に最後に感じたのは銃の反動で、最後に聞いたのは銃声だった。

(了)

 

起稿:1943年7月5日、ミシシッピ州ハティズバーグ、キャンプ・シェルビーにて

脱稿:1944年7月3日、イタリア、セシナにて

 

 

また、②の最後の手紙は次のように始まる。

1944年8月23日

カリフォルニア州マンザナー

マンザナー戦時移住センター

ブロック14-1-3

アヤコ・サトー様

 

拝啓

何よりもまず、すばらしいご子息タクミ様のご逝去を心よりお悔やみ申し上げます。米軍に志願なさるまで一年半、親しくお仕事をご一緒出来てうれしゅうございました。軍隊ではご子息は獅子奮迅のご活躍をなさり、まことに名を揚げられました。イタリアのセシナでの勇猛果敢な戦いぶりに対して死後…(中略)

 

つまりこれらの作品の作者であるタクミ・サトーは、1941年12月に発生した真珠湾攻撃がきっかけでアメリカ国内で高まった反日感情、それに伴い強制収容された日系アメリカ人の一人であり、当時の日本による「日系は白人に迫害されている」という批判の対策として築かれた日系人部隊「第100歩兵大隊」として1943年ミシシッピ州ハティズバーグ、キャンプ・シェルビーに送られる。

そして、その「第100歩兵大隊」はときに「第442連隊戦闘団」として第二次世界大戦におけるヨーロッパ戦線に投入された。小説を脱稿したのが1944年7月3日であることやセシナにて死亡したことを鑑みると、おそらくタクミ・サトーが戦死したのは、イタリア戦線における中部イタリア防衛線の渦中であると考えられる。

すなわち③の未刊の小説は第二次世界大戦中、軍人として働いている間に描かれたものであり、①の発表された小説は、真珠湾攻撃前に編集部へと手渡されていたことがわかるのである。

 

しかしこれだけでは終わらない、②の手紙はさらにこのように続く。

タクミが入隊前に原稿を完成させた小説「オーキッドと秘密工作員」は現在、来年の二月に刊行される運びとなっております。…(中略)…契約書では、ウィリアム・ソーンというペンネームで刊行することになっておりますが、ご子息が最近、軍曹の例を受けられたため、二世の勇士が書いたものとするほうが市場でより受け入れられるだろう…(中略)…本書の刊行に関する契約書の変更(具体的に言えば著者名の変更です)は、相続人であるミセス・サトーのご承認をいただかなければなりません。したがいまして同封の権利放棄証書にご署名のうえ、返送していただく必要がございます。

 

 そして、編集後記として(さて、誰が書いたのでしょうか。)、以下のように記載されて、この「青鉛筆の女」の小説が終わる。

…(中略)…丁寧な手書きで「息子は過去数か月間、自分の気持ちを手紙ではっきりと私に知らせてきました。従いまして、ミス・ウェイクフィールド、ご依頼の件はお断りいたします」と書かれ、「アヤコ・サトー、1944年8月31日」という署名と日付が入っていた。…(中略)…

 

 つまり、タクミ・サトーの書いた(内容はかなり改編されているが)小説「オーキッドと秘密工作員」は1945年の2月に刊行予定であるが、その間に戦争にて逝去されたことを鑑み、日系アメリカ人二世として、ウィリアム・ソーン名義ではなく本名のタクミ・サトー名義で出してはどうかとミス・ウェイクフィールドは打診したが、アヤコ・サトーからするとその申し出は憤懣やるかたないものであった。

改訂前の小説原稿では、暴力的な表現を用いておそらく日系アメリカ人が白人によって迫害される様子を克明に描いていたのだが、青鉛筆の女とのやり取りで、主人公や犯人の様相から何から何まで、すべて変えさせられたのだろう。その気持ちを母親に数か月にわたって手紙で気持ちを伝えてきた。おそらく、「もうこの作品はもはや僕が書こうとしたものではなく、表現の自由すら奪われてしまった。この小説はもはや僕が書いたものではない」といったような形で。

それをこの青鉛筆の女は、タクミの名前で出したいだと?タクミが亡くなられたことは本当に残念だが、「オーキッドと秘密工作員」は間違いなく素晴らしい作品だと?タクミがこんなに悩んでいたというのに、どこ吹く風でよくそのようなことが言えたものだ!と、思われたことでしょう。

8月23日におそらくニューヨークから出された手紙は8月31日付でカリフォルニアから返信された。当時のアメリカで東海岸から西海岸まで手紙を送るとすると相当程度日数がかかるはず。8月31日の日付は届いて早々、怒りの返信を行ったものであると想像される。

 

「オーキッドと秘密工作員」がそれなりに売れたことからも、当時のアメリカ世論では日本人や日系アメリカ人が悪者の小説が人気だったことを示唆したものだと考えられる。そしてその読者からすれば、1945年に刊行された小説の真相が70年ぶりに明らかにされたということになる。そしてその真相とは、日系アメリカ人の主張が不当に歪められていたということであったのだろう。

 

本作品のタイトルが「青鉛筆の女」、原題も"Woman with a blue pencil"となっていることからも、主眼が「この小説の作者が日系アメリカ人であり、WW2で戦没していたこと」ではなく、「当時のアメリカ情勢において、小説による日系アメリカ人の主張を不当に虐げられたこと」であることがうかがえる。

 

近年、差別や偏見のない政治的中立性として、ポリティカル・コレクトネスが世界中で謳われている。その中で、ドナルド・トランプ氏による偏見を助長する発言や、しかし一方で口を開けば何でも、それはポリティカル・コレクトネスに反すると批判されることから、過度のポリティカル・コレクトネスが、よけいに差別や偏見を引き起こしている、とも言われている。

 

ポリティカル・コレクトネスの時代とその誤解:なにが「ポリコレ疲れ」を生んでいるのか? | THE NEW CLASSIC [ニュークラシック]

 

こんな記事も。何でも「それは差別だ」「それは偏見である」といった批判的な流れは日本でもそこかしこであがってきている。女性の社会進出だって、平等のように聞こえるが、過度な対応は新たな女性差別や相対的な男性差別にもつながりかねない。

 

アメリカでのポリティカル・コレクトネス疲弊、そして言語の輸入により日本でも頓に書かれるようになったこれらの差別や偏見。

 

そんな時代だからこそ、この作品を読んでみるのもよいのかもしれません。

 

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ついに完結!三上延「ビブリア古書堂の事件手帖7」(メディアワークス文庫)をよみました。

今回は三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帖7」を読みました。

 

1巻が発売された当初から楽しみに読んでいたビブリアシリーズも遂に完結かと思うと、感慨深いというかさみしいというか…。

(スピンオフ作品は今後出るとのことですが。) 

 

 (以下Amazon 内容紹介より引用)

ビブリア古書堂に迫る影。奇妙な縁で対峙することになった劇作家シェイクスピアの古書と謎多き仕掛け。そこには女店主の祖父による巧妙な罠が張り巡らされていた。日本で一番愛されるビブリオミステリ、ここに完結。

 

ビブリアシリーズ最終巻となる本作は、ウィリアム・シェイクスピアのファースト・フォリオをめぐる話を中心に、劇作家としてのシェイクスピアの作品が楽しめる物語になっています。

ファースト・フォリオは、シェイクスピアの死没後、彼の同僚が彼の作品を残すために編纂された最初の戯曲の作品集のことで、現在世界中で234冊が現存するようです。直近だと2016年4月7日にその存在が確認されたとのことで、死後400年経ってから発見されるなど、なんだかロマンが感じられます。

www.afpbb.com

 

また、本作では前作までの伏線の回収として、篠川家の複雑な家族の過去、そして今の話がすべて詰め込まれています。凝縮しています。正直、五浦くんは置いてけぼりです。(いや、そんなこともないかもしれません。笑)

そして今までの主要な登場人物が、再び現れるというのも、ビブリアシリーズの総決算としてふさわしい締めくくりになっているのではないでしょうか。

 

思い返すとビブリアシリーズ第1巻が発売されたのは6年前なんですね。1巻で書かれていた梶山季之さんの「せどり男爵数奇譚」が気になって買って、「古本とビール アダノンキ」で読んだらとても面白くてお気に入りの一冊になってしまったのもいい思い出です。

 

せどり男爵数奇譚 (ちくま文庫)

せどり男爵数奇譚 (ちくま文庫)

 

 

今後もサイドストーリーや実写映画化、アニメ化と盛りだくさんで楽しみです。原作の静かで熱い古書ミステリーの雰囲気をどうかなくさずにいただけるように祈るのみですね。笑

 

ちなみに、三上さんのほかのライトノベルは読んだことがないのですが、光文社から出されている「江ノ島西浦写真館」も物静かなミステリーの雰囲気が味わえるので、是非読んでみてはいかがでしょうか。

 

江ノ島西浦写真館

江ノ島西浦写真館

 

 

それでは、今回はこんなところで。

 

 

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