読書ノート

札幌在住の26歳。読書が好きで読書感想ブログをちまちま書いています。特に推理小説が好きですが、どんなジャンルの本でも読むように心がけています。おすすめの本は通年募集中です。

2018-01-01から1年間の記事一覧

2018年読んでよかった本10冊

自分のNoteからの転載ですが、2018年中に読んだ本の中で心に残った10冊の本を紹介できればと思っていますので、どうかお付き合いください。 ⒈ 多和田葉子「地球にちりばめられて」 ⒉ ジョー・ネスボ「真夜中の太陽」 ⒊ 深緑野分「ベルリンは晴れているか」 ⒋…

【2018年版】4誌ミステリランキングを総括してみました。

早いもので、2018年もあと半月で終わりですね。 平成最後の年末なんていうととても貴重なもののように感じますが、今年も例年通り、ミステリ本の読み納めに向けて、読み耽っているところです。 さて、この時期にはミステリ好きにはたまらないイベントがあり…

新しいKindle Paperwhite、買わない理由がありませんでした。

Amazonの電子書籍リーダー、新しいKindle Paperwhiteを買いました! 悲しくも、新しいiPad Proと同じ発売日で、界隈ではその話題で持ちきりでしたが、裏でひっそりと盛り上がっているのがこの新しいKindle Paperwhiteです。 Kindle Paperwhite、電子書籍リー…

札幌を闊歩する青春群像ミステリを堪能せよ ーー川澄浩平「探偵は教室にいない」

11月に入りますます寒さの増す北海道。峠にも雪が積もり始めていよいよ冬到来でしょうか。 今回は鮎川哲也賞受賞の川澄浩平「探偵は教室にいない」を読みました。 探偵は教室にいない 作者: 川澄浩平 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2018/10/11 メディ…

これは単なる少年少女の冒険活劇ではない ーー 岡崎琢磨「夏を取り戻す」

夏を取り戻す (ミステリ・フロンティア) 作者: 岡崎琢磨 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2018/09/28 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る これは、もうすぐ21世紀がやってくる、というころに起きた、愛すべき子どもたちの闘いの物語です。―…

WW2後のドイツを追体験する ーー深緑野分「ベルリンは晴れているか」

ベルリンは晴れているか (単行本) 作者: 深緑野分 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/09/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 戦争が終わった。瓦礫の街で彼女の目に映る空は何色かヒトラー亡き後、焦土と化したベルリンでひとりの男が死…

読書好きの読書好きによる読書好きのための本 ーー「本の虫の本」(創元社)

いきなりだけれど、僕は本を読むことが好きだ。読書が好きだ。対外的に見ても、たくさんの本を読んでいる部類だと思う。世の中には全く本を読まない人達がいる一方、上を見れば、この人は本を食べて生きているのではないかと思えるぐらい、山積みの本の中で…

Still Doing it! 高齢者の性に焦点をあてた ーー紗倉まな「春、死なん」

今回は、群像10月号に掲載されている、紗倉まなさんの「春、死なん」を読みました。 群像 2018年 10 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/09/07 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る 紗倉さんの作品は「最低。」と「凹凸」を読ませて頂…

戦う者の歌が聞こえるか? ーー市川憂人「グラスバードは還らない」

今回は、市川憂人さんの「グラスバードは還らない」(東京創元社)を読みました。 グラスバードは還らない 〈マリア&漣〉シリーズ 作者: 市川憂人 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2018/09/12 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る (Amazon 内…

停電の夜に読んでしまった ーージュンパ・ラヒリ「停電の夜に」

2018年9月6日の未明に発生した地震で、北海道の災害無敵神話も崩れてしまいました。 僕が住んでいたところは震度5強、とはいえ積雪で潰れないよう耐震・免震はしっかりされており、我が家は文庫本3冊が落下する程度の無被害でことなきを得ました。もちろん地…

小説家による小説家の小説 ーーデヴィッド・ゴードン「二流小説家」

二流小説家 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 作者: デイヴィッド・ゴードン,青木千鶴 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2013/01/25 メディア: 文庫 クリック: 5回 この商品を含むブログ (27件) を見る 「二流小説家」は2011年文春ミステリーベスト10の第1位、2…

【ご報告】本の帯に感想が載りました!

簡単なご報告です。 2018年8月23日に発売された本谷有希子さんの「静かに、ねぇ、静かに」の単行本の帯に僕 ( @masahirom_0504 )の感想を載せていただきました。 静かに、ねぇ、静かに 作者: 本谷有希子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/08/23 メディ…

最近の下着の標準化について

下着の校則についての話が話題となっていますが、この記事は全く関係なく、単に僕が最近コスパがとても良いと思っている下着類について書くだけの記事です。 ビジネスおよびプライベートに使えるコスパ良しの肌着をまとめました。 上肌着(ビジネス用) 上肌…

アンナ・カヴァン「氷」(ちくま文庫)

久々の読書記録。最近はミステリの枠にとどまらず、SFも読むようになりました。といっても、SF初心者。まずは、というところで世界的名作を読むことにしました。今回は、アンナ・カヴァンの「氷」(ちくま文庫)です。 文庫版のこの黒一色の表紙が、とっても…

最近の読書 逸木裕「星空の16進数」、辻堂ゆめ「片想い探偵 追掛日菜子」

久しぶりの投稿です。引越し準備でばたばたしていました。最近、国内より海外ミステリを読むことが多くなっていて、国内ミステリは気になる新刊を追う形になっています。さらに、小説以外にも読まなければならない専門書なども多く、買ったはいいけど読めて…

多和田葉子「地球にちりばめられて」

言語は壁にもなれば、架け橋にもなる。 「言葉と歩く日記」の作者、多和田葉子さんの最新刊「地球にちりばめられて」もまた、言葉の面白さと自由さを伝える素敵な小説だった。 言葉を探しに行く6人の群像劇 「地球にちりばめられて」は6人の主人公が言語を探…

ダフネ・デュ・モーリア「レベッカ」(新潮文庫)

「レベッカ」はゴシック・ロマンスの金字塔と呼ばれる作品である。 ゴシック・ロマンスとは、人の手があまり介在しない、そこに存在する情景や状態、また超自然的現象が、読者に不気味さを感じさせる、現代のホラー小説やSF小説にもつながる荒涼的な作風であ…

すごい、なんか、すごい。本谷有希子「静かに、ねぇ、静かに」(群像3月号/講談社)

先日発売された「群像」3月号に本谷有希子さんの創作3本が一挙公開されていた。本谷有希子さんは、純文学系の作家の中で一番好きな作家で、ずっと楽しみにしていたので、(北海道)の発売日に買って、さっそく読んだ。 群像 2018年 03 月号 [雑誌] 出版社/…

佐藤航陽「お金2.0」/落合陽一「日本再興戦略」(Newspicksbooks)

最近Newspicksbooksから出版される書籍が、Kindleの上位によく上がっています。 なるべくベストセラーになっている書籍は読むようにしようと心がけているので、今回は佐藤航陽さんの「お金2.0」と落合陽一さんの「日本再興戦略」を読みました。自分用のメモ…

一月とクラフトビールと本の話

もう1月も終わろうとしているのですが、年末年始休みが長かったせいでいまだに休みボケをしています。年始から、北海道神宮に初詣(親戚づきあいを避けるために何をお願いするでもなく参拝した)に行き、今年はここ10年で最高の雪質と言われているニセコにス…

【読書記録】2017年12月の読書数は28冊&2017年の読書数は327冊でした。

今更ながら、新年あけましておめでとうございます。今年もぼちぼち更新していきます。 今回のアイキャッチ画像はhato coffeeです。イッタラのソーサー&カップが素敵ですね。 さてさて、昨年の読書記録、年間読書数は327冊にて着地しました。 正直、一年間で…